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あんずジャーナル

2014年7月3日 ニュース

オープンピアレビューについて

世界の学術界では論文の閲覧無料化や研究データの公開など、Open Access(オープンアクセス)が進んでいます。以前、これに関連してpreSCORE(論文査読プロセスのオープン化と評価の指標)について紹介しましたが、今回は論文の査読内容をオープンにする“Open Peer Review(オープンピアレビュー)”について紹介します。

通常、Peer Reviewを導入しているジャーナルの論文査読は、“Anonymous Peer Review(匿名査読)”として、投稿者と査読者の情報を互いに非公開にすることがほとんどですが、Open Peer Reviewはその逆。投稿者と査読者は互いの情報を公開し、場合によっては読者にも公開します。

過去の研究によると、査読者が自分の名前を公開することによって、長い時間をかけて、より慎重に査読をするようになることから、査読の質の向上が望めることが分かっています。また査読結果については、Reject(不採用)になる確率は非公開の査読よりも低いと報告されています。

これは自分の名前と査読内容が公開されることによって、査読者の評価にもつながるため、査読とコメントの作成にはより慎重にならざるを得ず、さらに言えば査読者自身の知識も評価されるためだと考えられます。また、名前の公開は悪意のある査読を防ぐためにも役立つとも報告されています。

Open Peer Reviewの導入には、投稿者と査読者間のコミュニケーションのあり方などについて、いくつかのハードルがあり、導入しているジャーナルはまだ少数です。しかし、学術界における情報のオープン化がより一層進むことにより、今後、導入するジャーナルが増えていくと思われます。

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