2010年9月21日 トリビア
印刷用語の基礎知識?(ゲラの語源の話)
印刷物を制作する際、途中の工程で内容をチェックするために使う紙面見本を
『 ゲラ 』と言います。
シーン1:印刷現場で機械の音で会話がしづらい中で。 ベテラン 「おい、そこの galley 持ってこい!」 新 人 「すみません、聞こえません!」 ベテラン 「 ギャリー 持ってこい!」 新 人 「これですか?」 ベテラン 「そうだ、その ゲャラィ 持ってこい!」 新 人 「 ゲラ お持ちしました!」 ベテラン 「おー、ありがとう!」 新 人 「これ、 ゲラ っていうんだ。。」(←心の声) |
こうして galley が ゲラ になったかどうかは想像の話ですが…
国語辞典を調べてみると、
〔←galley〕(1)活字の組版を入れる木箱。組盆。 (2)〔←ゲラ刷り〕校正刷り。 |
[新明解国語辞典より] |
と書かれています。
昔は、この『 ゲラ(木箱) 』の上に鉛の活字を組んで(並べて)いっていたのです。
逆に『 ゲラ刷り・校正刷り 』は、galley, galley proof, proof, proof copy,proofsheet, draft copy、『 校正する 』は、proof, galley read, proofreadと言います。
もともと、 galley は昔の大型の手こぎ船(ガレー船)なんだそうです。
今の印刷技術より古い時代、鉛の活字を箱に入れて文字を組み、印刷をしていました。その箱が galley に似ていたからだったとか。
それがなまって、仮組の版面にインクをつけて試し刷りした見本を『 ゲラ刷り 』と言うようになり、これが縮んで『 ゲラ 』となったようです。
そうですか、最初はあだ名だったんですね!
そして、あだ名はいつしか正式名称になって、辞書にも載るのですね!!
そんな話は杏林舍内にもありまして…
Mac OS X Serverを導入したときに、そのいでたちがあまりにもバーベキュー用の鉄板に似ていたので、『 BBQ 』と呼ばれています。
そして、それ以降に導入したサーバーは・・・鉄板はもう用意されたので、素材を美味しく料理できるようにと、全てハーブの名前が付けられています。
そう、よりおいしく商品ができあがることを祈って~。