世界大学ランキング2024 ~日本勢の大躍進~
イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が2023年9月27日、THE世界大学ランキング2024 (THE World University Rankings 2024)を発表しました。
THE世界大学ランキングは2004年から毎年発表されている世界的な大学ランキングになり、様々な大学ランキングの中で最も権威がある指標だと言われています。ランキングは「教育」「研究環境」「研究の質」「産業への貢献」「国際性」の5分野における18の指標により各大学が評価されています。
2024年版では、108の国・地域の1,904校を対象に順位付けされました。トップは8年連続でオックスフォード大学。ランキングのトップテンは順位の変動はあるものの、昨年と同じ大学がランクインしています。
世界大学ランキング
- オックスフォード大学(イギリス)
- スタンフォード大学(アメリカ)
- マサチューセッツ大学(アメリカ)
- ハーバード大学(アメリカ)
- ケンブリッジ大学(イギリス)
- プリンストン大学(アメリカ)
- カリフォルニア工科大学(アメリカ)
- インペリアル・カレッジロンドン(イギリス)
- カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
- イェール大学(アメリカ)
今回のランキングではアジアの大学が過去最多の737校もランクインしており、特に日本と中国の大学は大きく順位を上げています。中国は清華大学(16位→12位)と北京大学(17位→14位)が順位を上げ、200位までに前年(11校)を上回る13校がランクインしました。
日本からは119校がランクインし、国内トップは「東京大学」の29位で昨年(39位)から順位を上げ2015年以降で最高順位となっています。
日本の大学ランキング
- 東京大学 39位(昨年)→29位
- 京都大学 68位(昨年)→55位タイ
- 東北大学 201-250位(昨年)→130位タイ
- 大阪大学 251-300位(昨年)→175位タイ
- 東京工業大学 301-350位(昨年)→191位タイ
- 名古屋大学 301-350位(昨年)→201-250位
- 九州大学 501-600位(昨年)→301-350位
- 北海道大学 501-600位(昨年)→351-400位
- 筑波大学 501-600位(昨年)→351-400位
- 東京医科歯科大学 501-600位(昨年)→401-500位
今回のランキングでは評価指標に大きな改訂がありました。
従来の分野である「教育」「研究」「被引用論文」「国際性」「産業界からの収入」から「教育」「研究環境」「研究の質」「産業への貢献」「国際性」に変更になり、指標の数も13個から18個に増えました。今回行われた大幅な評価変更がアジアの大学の順位アップにつながったと考えられます。他の地域と比較すると「教育」の項目と「研究の質」の項目評価が大きく上昇しています。
日本の大学は「教育」分野の「学生に対する教員比率」で高い評価を獲得し、新指標である「産業への貢献」分野の「特許に引用された論文数」においても高く評価されました。
日本の大学については、評価指標の変更による追い風が来ているため、来年こそはトップテン入りを目指して頑張ってもらいたいです。
世界大学ランキング2024
https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/2024/world-ranking