2023年「学術出版界」の重大ニュース!
2023年も残すところ残りわずかとなりましたが、振り返ると今年も多くの重大ニュースがありました。杏林舎でも5月には3年ぶりにトロントで現地開催されたCouncil of Science Editors 2023 Annual Conference(CSE:国際科学編集者会議)へ参加し、世界中のサイエンス・エディターと情報意見交換をしてまいりました。(関連記事:「海外セミナー参加レポート」)
セミナー期間中にいたるところで話題に上がっていたのがジェンダーやマイノリティに関するトピックです。論文内でのジェンダーや差別的表現に関する規定がICMJE Recommendations (ICMJE)に追記されたのは、カンファレンス後間もなくのことでした。
学術出版界において2023年で最も大きなニュースは やはりJournal Impact Factor(JIF)の付与基準が変更されたことでしょう。(関連記事:「ジャーナル・インパクトファクター(JIF)の取得にあたって」)
JIFへの間口が広く開かれたことによって、今後JIFをめぐるジャーナル間の競争が益々激しくなっていくことは間違いありません。
そして忘れてはいけないのが生成AIの取り扱いに関する規定がICMJEに追加されたことです。(関連記事:「論文執筆時のAI利用は “要注意”」)
生成AIの著者権や使用の制限について細かく規定されましたが、実際に不正使用の捕捉が難しいのが現実です。特にJIF基準変更と生成AIの取り扱いについては来年以降に影響が現れてくるため、引き続き注視が必要です。
今年はJIFの付与基準変更やICMJEの改定など、基準の変更が多く起きた印象的な一年でしたね。国際基準は日々アップデートされており、今後もジャーナルを取り巻く環境はめまぐるしく変化していくことが予想されます。2024年も引き続き皆様にとって有益な情報をお届けできるように精一杯務めさせていただきます。
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