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あんずジャーナル

2010年11月26日 製品・サービス »電子書籍

iPadで医療が変わる?

あんずパッド「医師はMac(Macintosh)ユーザーが多い」とはよく聞きますが、その影響なのか、医療現場ではiPadが活躍しつつあるようです。
iPadは手術や患者説明、在宅医療など、さまざまな医療場面で既に使われ始めているのですね。
また、 iPadは医師の自主的な学習をサポートする機器としても利用され始めており、『3D人体学』の確立を目指す研究者も出てきているようです。
医用画像の閲覧や文献検索などができる医療用アプリケーションも続々登場しています。
中でも「iBooks」「Stanza」「i文庫HD」が人気で研究者にも好評のようです。
この中でePub、PDFと両方対応しているのは「iBooks」と「Stanza」です。

iBooksアイコンiBooks
アップル社純正アプリ。「iTunes」と同じくストアと一体型となっていて、購入・管理・読むとシームレスに一元管理が可能。日本版iBooks Storeのオープンが待ち遠しいですね!

StanzaアイコンStanza
この3アプリのうち唯一、PDFファイルでもページがめくれるギミックがあります。


i文庫HDアイコン i文庫HD(800円)
日本語への対応度、使い勝手ともに他からは一歩リードという感じですが、残念ながら現時点でePubに未対応。日本語の縦組みやルビなどは「青空文庫専用フォーマット」のみとなっている模様。(そもそも青空文庫専用リーダーだから当然?)

続きまして、学術論文に特化したお勧めの電子書籍ビューワーを2つご紹介します。

iAnnotatePDFアイコンiAnnotatePDF(1,200円)
PDFファイル文中に蛍光ペンや赤ペンで自由にマーキングや書き込みができるという、研究者にはうってつけのアプリ。マーキングしたPDFファイルは、マーキングが書き込まれたままパソコンに持っていくことができます。

PapersアイコンPapers(1,700円)
PubMedなどの論文データベースを検索、閲覧、PDFファイルダウンロード、管理が一元してできるアプリ。「AnnotatePDF」と連携できてとても便利! エクスポート機能も搭載しています。

電子書籍のファイルフォーマットはアップル社が採用したことで「ePub」形式が話題ですね。確かに、ePub形式は電子書籍ならではの便利な機能があったり、日本語に弱いところも今後改善される見込みもあり、とにかく可能性のあるフォーマットです。しかし、世の中のオンラインジャーナルの多くは「PDF」形式で保存されていますので、まだ当分はPDF形式が快適に扱えることが望ましいですね。

iAnnotatePDF」は自由にマーキングができるので、オンラインジャーナルの「電子で完結」というワークフローも現実的になってきそうです。
Papers」で検索・閲覧・ダウンロードした後、「iAnnotatePDF」で熟読・マーキング・保管・整理…という連携もシームレスにできて、とても便利です。

2010年10月27日 製品・サービス »ScholarOne

ScholarOne作戦会議

一昨日(10月25日)、Thomson Reuters社のScholarOne(Charlottesville, Virginia, USA)から、 Keith Collier氏(Vice President & General Manager)が来日しました。
日本のThomson Reuters社、ScholarOne、杏林舍での丸1日をかけた、ScholarOne Manuscripts日本語版の作戦会議。
実りの多い会議を経て、ScholarOne Manuscripts日本語版はさらに良い製品になっていくことを確信出来ます。
発表はもうしばらくお待ちください!

Keith氏はとんぼ返りのスケジュールだったので、ランチしか一緒にできませんでした。
次回は、そうですね、新橋?有楽町?日本のビジネスマンの聖地にでもご案内しましょうかね!それとも・・・。

Keith氏と杏林舍ScholarOneチーム
Keith氏と杏林舍ScholarOneチーム

2010年10月14日 お知らせ

さよなら…ドラムスキャナー(スキャナーの話)

スキャナーとは・・・そうです、絵や写真などの原稿をパソコンにデータとして取り込める、とっても便利な機械なのです。
最近ではスキャナー機能つきのプリンター複合機も比較的安価で出ていますし、知らず知らずに家庭用スキャナーをお持ちの方も意外と多いかもしれませんね。
そして、自炊(本をバラバラにしてPDF化し電子書籍にする)するなんていう人も出てきたとか!?

さて、わたしたちのような会社が利用するプロ用スキャナー(ドラムスキャナー)はどうかと言いますと、その精度はそれは見事なモノです。
印刷物になった写真(ちっちゃな点の集まりで、表現されています)でも、その点をそのままデータ化してしまうほどの精度なのです。
これまで、製版・印刷会社はそれはそれはお世話になってきました。


ドラムスキャナーによるスキャニングの様子(動画)

しかし、デジタルカメラの高品質化とパソコンデータの扱いにみんなが慣れてしまった現在では、ほぼ100%がデータで入稿され、製版・印刷会社のプロ用スキャナーの出番はほどんどなくなってしまいました。
プロ用の機材を製造するメーカーの商品ラインナップからもスキャナーは姿を
消しています。製版・印刷会社のスキャナーもわずかな保守期間を残すばかりで姿を消していくことでしょう。

「ちょっと待った!医学学術雑誌の世界では、なぜだかまだまだ残っている広告
原稿のスキャンを見捨てないでください!!」とおっしゃるお客様、そうもいかない時代なのです、ご理解ください。

広告データ入稿のお願い(PDFファイル:599KB)
https://www.kyorin.co.jp/uploads/koukoku.pdf
 

何百万枚の抄録、広告、写真、図表をデータ化してきたスキャナーくん・・・
本当にありがとう、そして、お疲れさま~。
利用されなくなった機関車は公園に飾られて余生を送れるのに、
スキャナーは公園に飾ることはできないけど…わたしたちのココロには。。

2010年9月30日 杏林舍について

昔のこと(生い立ちの話)

今回は昔のことについて、杏林舍の生い立ちの話をしたいと思います。

さかのぼること明治40年8月、医学書出版の「吐鳳堂(とほうどう)」店主であった田中増蔵が、「自社専属の印刷所ならば、医学書の印刷につき物の様々な条件も自由がきき、また、思い切った贅沢なこともできよう」という思いから自社専属の印刷所を本郷区駒込林町(現:文京区千駄木5丁目)に設立し、『杏林舍』と命名、自家出版物である医学書の印刷を行うようになりました。
以来、他の印刷所に見られない新機軸を次々に打ち出します。
「医学書に不必要な活字の省略」、「新式活字を採用し自家鋳造を行ない、常に新しい活字を使用し印刷の鮮明を計る」、「原稿文字の統一」、「厳重な校正」等、現在の杏林舍へと受け継がれる数々の特色を確立し、広く医学界にその名が高まります。

大正4年11月、創設者の死去により合資会社に改組、昭和3年、当時の滝野川区西ヶ原町773番地(現在の本社)に印刷機5台をもって分工場を設けました。今次大戦の始まる頃は従業員も300名を数え、医学書専門の印刷所として他社を圧していたそうです。
しかし、太平洋戦争とともに、従業員の応召により作業も支障をきたし、各資材も不足がちとなり、昭和20年3月の空襲による本社工場の焼失後、解散の止むなきに至りました。

昭和21年11月、日本医師会様のご好意により日本医師会館地下室の一部を借り受け、『杏林舍印刷所』として再スタートを切ることになりました。
昭和23年6月には、日本医師会館より印刷機を北区西ヶ原(現在の本社)に移し、変則的な作業形態から脱しました。
そして、昭和25年7月、株式会社に改組し、現在へと続く新たな杏林舍『株式会杏林舍』が始まります。
戦前と戦後では経営は違いますが、大先輩方から引き継いで一貫して学術に特化してきた思いは今も続いています。

旧社屋
昭和40年代の杏林舍本社社屋

旧駐車場
昭和50年当時の工場の一部

2010年9月21日 トリビア

印刷用語の基礎知識?(ゲラの語源の話)

印刷物を制作する際、途中の工程で内容をチェックするために使う紙面見本を
ゲラ 』と言います。

シーン1:印刷現場で機械の音で会話がしづらい中で。

ベテラン  「おい、そこの galley 持ってこい!」
新  人  「すみません、聞こえません!」
ベテラン  「 ギャリー 持ってこい!」
新  人  「これですか?」
ベテラン  「そうだ、その ゲャラィ 持ってこい!」
新  人  「 ゲラ お持ちしました!」
ベテラン  「おー、ありがとう!」
新  人  「これ、 ゲラ っていうんだ。。」(←心の声)

こうして galleyゲラ になったかどうかは想像の話ですが…
国語辞典を調べてみると、

〔←galley〕(1)活字の組版を入れる木箱。組盆。
(2)〔←ゲラ刷り〕校正刷り。
[新明解国語辞典より]

と書かれています。

『ゲラ』の上で横になるあんずさん
昔は、この『 ゲラ(木箱) 』の上に鉛の活字を組んで(並べて)いっていたのです。

逆に『 ゲラ刷り・校正刷り 』は、galley, galley proof, proof, proof copy,proofsheet, draft copy、『 校正する 』は、proof, galley read, proofreadと言います。

もともと、 galley は昔の大型の手こぎ船(ガレー船)なんだそうです。
今の印刷技術より古い時代、鉛の活字を箱に入れて文字を組み、印刷をしていました。その箱が galley に似ていたからだったとか。
それがなまって、仮組の版面にインクをつけて試し刷りした見本を『 ゲラ刷り 』と言うようになり、これが縮んで『 ゲラ 』となったようです。

そうですか、最初はあだ名だったんですね!
そして、あだ名はいつしか正式名称になって、辞書にも載るのですね!!

そんな話は杏林舍内にもありまして…
Mac OS X Serverを導入したときに、そのいでたちがあまりにもバーベキュー用の鉄板に似ていたので、『 BBQ 』と呼ばれています。
そして、それ以降に導入したサーバーは・・・鉄板はもう用意されたので、素材を美味しく料理できるようにと、全てハーブの名前が付けられています。
そう、よりおいしく商品ができあがることを祈って~。

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